No.06：突然おどおどして何かに怯え始めた。
★★相談内容★★
家にアメショウ雄平成１０年生まれのをかっているのですが、１週間前ぐらいから様子がおかしいのです。おかしいというのが、何かにおどおどして呼んでもこず、元気がないのです、歩くのも廻りを気にして一歩一歩ゆっくりにしかあるきません、ふいになでたりしたら、ビクッとしてばかりなんです。
一度病院にもつれていったのですが、なんともないといわれました。もし、何かご存知ならば教えていただきたいのですが。家には他に雌が一匹と子供雄が一匹、６/２０に生まれた子供７匹がいてます。
★★助言内容★★
お尋ねの件についてですが、このような場合、まずは猫ちゃんの身に何か肉体的な異変（例えば何らかの病気による特定部位の痛みなど）が生じている可能性を除外する必要があります。一般に、犬に比べると猫の場合はそのようなことがあるとナーバスになり易く、行動上過敏な反応を示すことの多い動物だからです。また、中には甲状腺疾患のように、その発症により神経質になったり怒りっぽくなるなど性格上の変化をきたす病気もあります。ただし、それらの点については動物病院を受診され、身体的に異常がないと診断されたようですので今回は除外してもいいでしょう。
ならば原因は何か？この場合、保護者の留守中にかって体験したことのない恐怖を味わったことで生じた精神的外傷（いわゆるトラウマ）により、ノイローゼの一種である恐怖症に陥ったという可能性も考えられなくはありませんが、人間や犬と違い普通猫では恐怖症はまれです。ただし、幼若期に様々な刺激に曝されそれに順応しながら成長してきた経験のない個体では、いつまでも刺激になれず臆病で神経質な性格になりやすいため、たった一度の恐怖体験により本物の恐怖症にはならないまでも、その怯えをいつまでもひきずることはあります。
恐怖体験の中身は、風、雨、雷、花火などの音や光（犬ではごく一般的です）かもしれませんし、場合によっては、同居している子育て中の雌猫（ですか？）から手ひどい攻撃をうけたということもあるかもしれません。中身はともあれ、問題の猫ちゃんの生い立ちや性格に思い当たるふしがあれば、それが今回の怯えの背景となっている可能性は大です。
