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猫アニメ

猫の問題行動に関する相談事例


No.17:通院で食欲不振になった。


★★相談内容★★

四ヶ月になる猫です。耳にマラセチア感染をおこしており、病院で「耳掃除」をしました(掃除の様子はみていないのですが、泣き叫んでいる声がきこえました)。その翌日から食欲が落ち、それ以前の半分程度しか食べません(その日の朝までは、同居猫のごはんを奪い取るくらい食欲旺盛でした)。今は、ドライを一日30gくらいしか食べません。手を変え、品を変え・・・てもダメ。そんな状態が10日以上続いています。

嘔吐・下痢なし。元気もあり、同居猫と追いかけっこをしたり、ボールであそんだりもしています。身体検査・血液検査・尿検査・ウィルスチェック・FIPもすべてシロ。発熱も脱水もありません。つまり、どこも悪いところはないそうです。

食欲増進剤(抗ヒスタミン剤?とのこと、ステロイドではありません)を処方してもらいましたが、飲ませると確かに食欲はでるものの、グッタリしてしまって不安そうに鳴いたりしてしまうので、飲ませるのをやめました。

耳掃除・・・度重なる通院・・・検査・・・といったことが、ストレスやトラウマとなり、食欲不振になってしまうことはありえますか?成長期なので心配です。アドバイスお願い致します。



★★助言内容★★

猫の場合、通院によるストレスから食欲不振になるようなケースはいくらでもあります。食餌と嫌な通院とが何らかの形で結びついてしまい、食べることにブレーキをかけているわけです。とりわけ神経質であったり臆病な個体であればその影響はなおさらで、度重なる通院でもっとひどい状態になることも度々です。その場合、多くは最初は大した病気ではなかったのが保護者が必要以上に心配症でおろおろしてしまって病院通い(病院をハシゴする人もいます)、やれあの検査だやれこの検査だといじくりまわされてますますストレスを高じさせるというパターンです。そう、あなたのようなケースですね。

食欲廃絶といった状態が10日も続いているわけではなく、体調も普段と変わらず元気もあるとなれば、この場合そこそこ食べていると考えるか、これだけしか食べていないと考えるか、そこが大事なところです。ご自分をみればわかるように、健康体であってもその時の気分次第で1年365日いつも同じ食欲を示すわけではありません。心配なお気持ちはわかりますが、ここはひとつマイナス思考しないでドーンと構えていることです。たかが外耳炎ごときでストレスまみれにさせ、挙げ句にほかの病気を作ってしまわないことですね。

処方された食欲増進剤は、多分「塩酸シプロヘプタジン」という抗ヒスタミン薬でしょう。服用することにより食欲は増進しますが、眠気、めまい、朦朧感、倦怠感、イライラ感などの副作用がでることもあります。お宅の猫ちゃんは車の運転はしないでしょうからそれらはさほど問題ではありませんが、ストレスの要因がなくなれば薬に頼る必要もないでしょう。



★★相談内容★★

大変迅速かつわかりやすい説明をありがとうございました!感激しました。まさに私の姿そのものです・・・。真菌症や外耳炎で何度も通院し、車の中でも、出してくれーと騒いでいました・・・。よかれと思ってしたこととはいえ、かわいそうなことをしてしまいました。反省しきりです。

食欲増進剤の副作用については説明がなく、ぐったりして不安そうに泣き叫ぶ姿をみて、FIPを発症してしまったか?と大泣きしたバカ親です・・・。時々自分からも食べているので、ごはんに関してはあまりくよくよせず見守ることにします。

何かあったら、ぜひ、先生に診て頂きたいです!あ、でも、そうやって連れまわすことがストレス・・・なんですねぇ。

ありがとうございました。