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猫アニメ

猫の問題行動に関する相談事例


No.48:転嫁性攻撃行動だけではないかも


★★相談内容★★

こんにちは、相談させてください。2015年の秋に私が留学中に韓国のペットショップでメスの猫を買い2016年の11月に日本につれてかえってきました。

それまでも、それからも何も問題行動はなかったのですが今年にはいって先月にビニール袋で遊んでいたときに取っ手部分が首にはいって、パニックになり袋を外してあげた母に襲いかかりました。そのときおしっこもうんちももらしました。

それからも今月にはいり4回ほど母が襲われています。ひどかったのは、ビニール袋のときと、そのあと別の日に大きな音がしたあと父が名前を呼びながら近づいて声をかけてそのとき母が襲われたときです。

もともとびびりな性格ではあったのですが人を襲ったりそういうのはありませんでした。現在わたしはまだ韓国に住んでおり、基本的に父と猫が暮らしていて別の家に住んでる母が1日に3、4回トイレ掃除をしにきます。

原因は、最初のビニール袋から始まって他は大きな音があったせいかなとは思うのですが突然襲いかかるようになり困っています。あとは父が酔っぱらって帰ってきたりすると猫に必要以上にかまいすぎてそれがストレスなのか?とも思います。このままでは家族みんな危なくて、困っています。どうすればよろしいでしょうか?



★★助言内容★★

ビニール袋の取っ手部分が絡まってパニックを起こした猫さんがお母さんに襲いかかったケースについては、何か得体の知れないものに突然襲われたと勘違いして錯乱状態に陥った猫さんが、その脅威から逃れようと防御的な反撃に出ようとした矢先にその相手が突然消えてしまった(ビニール袋が外された)ため、持って行き場がなくなった攻撃の矛先をそばにいた無関係なお母さんに向けてしまったいわゆる転嫁性攻撃行動が疑われます。言ってみればお母さんはとばっちりを受けてしまったということです。

その後の大きな音がしたあとに襲いかかられたというケースについても、その音にひどく驚かされた猫さんが興奮状態に陥り攻撃性を促す情動が極度に高まっているところにたまたまお母さんがその場に居合わせたか近づいたりしたことで八つ当たりされた可能性があり、だとすればそれも同じく転嫁性攻撃行動であろうと思われます。最初のビニール袋の出来事があった後なので、猫さんも何かにつけピリピリしていて音などにも過敏になっていた可能性があります。

そのほかの襲われたケースについても、お母さんへの攻撃が起こる前に猫さんを興奮させその攻撃行動を誘発するような何か別の原因が存在していたことが明らかであるならば、そのいずれも転嫁性攻撃行動であったことを否定できません。なお、興奮しやすい猫ではこの種の攻撃行動が起こり易くなっており、さらにそれを繰り返していると猫がそれを正しい行動であると学習し行動が強化されていってしまいます。したがって、それを回避するには猫をひどく高揚させるような状況はなるべく避けることと、興奮している兆候が見られたら攻撃されないよう近寄らないことです。

ただし気になるのは、今回襲われた中に上述した転嫁性攻撃行動とは違って猫さんを興奮させ攻撃的にさせるような明らかな原因が見当たらないのに攻撃してきたケースがなかったかどうか。その際にお母さんだけが攻撃対象になっていないかどうかといった点です。仮に一連の転嫁性攻撃行動の後に何らかの原因で猫さんの攻撃行動とお母さんとが条件づけられてしまっていた場合は、お母さんの存在自体が猫さんの攻撃行動を誘発する刺激となっているため、その動きなどに反応して攻撃のスイッチが入ってしまう恐れがあり常に爆弾を抱えているようで油断できません。そのような事態を改善するためには猫さんの行動治療が不可欠となりますのでその可能性が疑われるようであれば一度受診をご検討ください。



★★相談内容★★

こんにちは、今日の朝方お返事をいただいた○○と申します。お返事ありがとうございました。

ビニール袋と大きな音がしたときは、転嫁性の行動だと思います。それ以外のときは私も居たときに起こったことで、私の旦那が猫のいる家に遊びにきたときのことなのですがもともと旦那は動物の扱いをよくわかっていないタイプで猫からそんなに好かれてはなかったのですが、特に襲われることもなく30分?くらいいて帰るとなったときに立ち上がり猫が靴下のにおい?をかぎはじめ少し怖いのか猫パンチをかるくしていて、みんなで笑っていました。

そのとき、私が通路を横切ろうと猫をまたいで行こうとしたときにズボンが猫の体にあたりました。すごく軽くです。そうすると猫がびっくりして、私の足にかみつきはしなかったのですが爪でひっかくように攻撃してきました。このときは遊びではなく本気で攻撃している、というかんじでしたが旦那には玄関にいってもらい私は違う部屋にすぐ隠れたので怪我はありませんでした。5分くらいして私が靴下を脱いで外にでたらまぁ普通になっていて、もうみんな帰ろうと座っていた母が立ち上がり動きだしたときに、また靴下に攻撃しました。このとき旦那も、私も母も全員黒い靴下でした。

ほかの襲われたときは、酔っぱらっている状態の父がリビングに座っていて猫がその横あたりにいたのですが母が入ってきたときから何か姿勢も低くびびっている様子だったけど何も話しかけず、トイレ掃除をしていたそうです。しばらく部屋を行ったり来たりしても猫はその場から動かず、でも普段とは様子が違う雰囲気だったそうです。これも普段もしていたことなのですがキーホルダーについている鈴をチリンと鳴らし靴下をみた瞬間、うしろから襲われたそうです。この日は母が足を噛まれないよう、兄の分厚い靴下(グレー)をはいていて、それを見たときに襲われたようです。

今までのことを考えると、なにか原因があるとき以外は黒い靴下や見慣れない靴下に恐怖があるような感じがしました。昔はそんなことはなかったので最近父が酔っぱらってたとき猫に嫌なことをしたとき黒い靴下だった?ことも考えられます。父に聞くと2、3ヶ月前に猫のしっぽを踏んで猫がギャー!!といったことがあると。ですが猫は父には攻撃はまだ一度もしていません。それと、母が襲われたときは必ず父がいるときでした。父が家にいないとき、母が掃除したりしても何もなく普通でした。昔は父がいるとき母がいくと猫も喜んでたのに、突然これです。

最後に襲われたとき、そのあと何回か時間をあけて父のいる家にいったそうですがいつもならすぐ治ってるはずが何かまだ様子がおかしく部屋の中までははいらずすぐに帰ってきて、今は丸1日猫はお母さんと会っていない状態です。今日も会わないようにして明日行くか迷っているそうで、母だけにこうなってし まい母がとてもおちこんでいます。