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猫アニメ

猫の問題行動に関する相談事例


No.55:複数の友人を攻撃後に飼主をも攻撃。


★★相談内容★★

12月29日の昼間、友達とじゃれあってたところ突然友達を襲う。私がいじめられてて守ろうとしたのかなと思いました。その時友達から引き離した時に興奮状態でそのまま私を攻撃しました。友達にはすぐ帰ってもらい、私は病院へ行きました。夜帰ると、落ち着いてたように思えたが、ガーゼ交換をしてもらってる時にまた別の友達に襲いかかりました。30、31日の昼間までは気は立ってるがおとなしくしてました。

31日の夜テレビを見ていた友達が大声を上げた時にまた襲いかかりました。そのまま緊急で病院へ連れて行き、1月4日まであづかってもらう事にしました。ゲージを用意して、病院へお迎えに行き、安定剤を処方してもらいました。

トイレやご飯やお水はゲージに入れてドアを開けっ放しにしてあり!様子がおかしいとかにゲージに入れて落ち着かせようと思っていましたが1月8日まで少し神経質になってはいるが襲いかかるようなことはなく、少し安心していたら今日の昼、私におもちゃを持ってきて遊んであげてたら急に目つきと鳴き声が変わって、怖くなりゲージに2時間くらい入れておきました。今は少し落ち着いたみたいなのでゲージを空けといたら自分から私の横に来て寝てます。

前回の凶暴化で、わたしにもかなりのトラウマが残っており、大好きなはずなのに横に来ると怖くて、その気持ちが伝わってまた猫ちゃんがそわそわするのかなーだからわたしが強くならなきゃと思ってもどーしても怖い時もあり、このまま穏やかなふく君に戻らなかったらどうしようと不安です。どうしてあげることがいいのか相談に乗っていただけたら助かります。お願い致します。



★★助言内容★★

一口に凶暴化と言っても猫がその飼い主などを攻撃する場合、その原因は決して一様ではなく飼育環境や飼い主との関係など、背景の違いによって多種多様なケースが存在します。それにより、攻撃行動はそれぞれ原因の異なる何種類ものタイプに分類されますが、対処法は各タイプによって異なるため、どのタイプなのか特定できないと適切な対応ができません。

そこで今回の猫さんのあなたやご友人に対する攻撃行動の場合ですが、当然問診などしていないのでタイプを特定することは無理としても、相談内容にはそれを推察する上で必要な情報も欠けています。当院の無料相談では、相談内容に記されたごく僅かな情報だけをもとに問題行動の原因などを推定するしかないため、ここでの回答の多くはあくまでも仮定の話ということでのアドバイスであり参考意見の域を出ません。しかしながら、今回の相談内容からはその推定の糸口を見つけることも困難なため、残念ながらそういった参考意見という形でのアドバイスもできません。

なお、今回の攻撃行動のタイプがわからないということは、このまま放置した場合にそれが再発するかしないかそれすら予測できないため、常に戦々恐々とする毎日を余儀なくされることにもなりかねず、さらに猫さんに対してもこれまでと同じ接し方でいいのかどうか、場合によっては変えなければならないケースかも知れませんが、それとても判断しようがありません。もちろんこのまま何もせずに様子を見るという選択肢もありますが、基本的に猫さんが今回なぜ凶暴化したのかその原因が明らかにならない限り、あなたが抱えているトラウマや不安を拭い去ることもできないわけです。

また原因を明らかにすることは猫さんに対する適切な行動治療にもつながるため、現在飼い主さんと猫さん双方に生じているストレスを軽減し今後の安心を得るためにも、早い時期に正式受診されカウンセリングを受けることをお勧めします。

なお、今回の凶暴化がどのような原因で起きたのであれ、今後も猫さんに威嚇したり攻撃する気配やその他少しでも不穏な様子が見られた場合は、その都度穏やかになるまでは緊急避難的に別室やケージに隔離してください。その間、要らぬ刺激を与えないよう一切の交流(顔を見る、声を掛ける、体に触る)を断つようにするとともに、餌や水やトイレは入口付近に置いて給餌やトイレ掃除は機械的に済ませます。このような攻撃の回避措置は、どのようなタイプの攻撃行動にも唯一共通する対策です。