今年の3月にカウンセリングしていただいた◯◯です。3歳のチンチラのメスの件でまたご相談させてください。前回は子供に威嚇攻撃をしたので、脱感作療法を教えていただき実践してまいりました。2ヶ月余り段階的脱感作を行い、子供に対しても必要以上に反応するということが無くなり、元の生活にもどりました。それが昨夜、私に対して低い唸り声で威嚇することがありました。
それはボールを使って遊んであげていた時でした。かなり興奮して遊んでいたのですが、私の投げたボールが猫の頭に当たってしまった時、急に猫の動きが止まり、目を見開いて私を凝視していました。それに対し私は「どうしたの?」と声をかけました。少しして私も猫が普通ではないと気づき、少し離れて目線を反らしじっとしていました。その時はまだ唸り声は出ていなかったのですが、あきらかに獲物を狙うような目と態勢でした。(そばに主人がいたので様子を確認してもらいました)一時間ほどじっとしていると猫が少しずつ近より、私の匂いを嗅いで通りすぎるとき「ヴー」と唸り声を出していました。その後も猫は場所を変え、私をずっと凝視し続けてました。
これでは動くことができないと思い、主人に段ボールを盾にケージまで誘導しケージに入れることができました。ちなみに主人が動いてもまったく気にする様子はありませんでした。ケージに入れられるとしばらく唸っていましたが10分程すると声も出さなくなりました。ケージにはタオルをかけ、回りが見えないようにしてあります。
今日は昼間一度だけ、私がエサとトイレ掃除のためにケージを開けました。猫もケージから出て、床の匂いをかいだりしてました。その時は唸ることもなく、お腹がすいていたのか甘えたように鳴いていました。しっぽが上がっていたので頭を撫でると指先の匂いを確認し、すると目の感じが変わったように感じたので(唸り声はなし)すぐに離れケージに誘導し、またケージの中に入れました。
このような状況なのですが、前と同じように脱感作をしたらいいのでしょうか。しかし、今回は私が当事者なので前回のように完全に隔離というわけにはいなかいのですが。どうしたらよいでしょうか。長文になってしまい大変申し訳ありません。よろしくお願いします。
今回の威嚇行動は、遊んでいる最中にボールをぶつけられるという意にそぐわない出来事をあなたの挑発によるものだと思ってしまった猫さんが、それを自分の地位に対する挑戦と捉え反感を露わにして自らの優位性を主張してきたものと思われます。社会的地位の関連したある種の優位性攻撃行動ですね。
一旦このような攻撃行動が生じてしまった時には、唸ったり睨みつけたりといったあなたに対するあからさまな威嚇が見られずとも、猫さんがあなたを不自然にもしくは過剰に意識している様子が僅かでも感じられる間は、顔を見たり声を掛けたり体に触るといった交流は一切避けるようにしてください。
なぜならば、猫さんの優位性が殊更強まってしまっている状況ではあなたのそういった行動の全てが挑発行為と捉えられてしまう危険があるからです。これはケージ隔離をするしないにかかわらず実践するようにし、その間は猫さんの方から近づいてきても相手はせず餌やりやトイレ掃除だけ機械的に済ませるようにします。
また、自信のある猫ほど相手を睨みつけることで無言の圧力をかける守勢的攻撃行動を多用することがありますので注意が必要です。そのような場合は極力目を合わせないことです。
その後頃合いを見計らい猫さんが静かにまどろんでいる時などを狙って体を優しく撫でてやるなどし、そのまま穏やかにしていられるようであればご褒美に好物のおやつを与えます。その際に猫さんがあなたを意識して身構えたり、威嚇したりする素振りが少しでも見られたらすぐにその場を離れご褒美も与えてはいけません。
今回のようなケースでは、この逆条件づけという行動療法が有効ですので実践してみてください。