棚からぼたもち狙い

顔を上げて生きてさえいりゃあ、上からおやつが降ってきたりいいことあるだろって思ってたけど、降ってきたのは天井から目薬だったりして、世の中思い通りにはいかずもどかしいったらありゃしないってね。

意識高い系あるある

衛生観念が高いと自負する当院の猫達にとっちゃ手洗い励行は基本中の基本だそうで、とりわけ不浄の左手とやらは、こうして隅々まで舐めるようにして念入りに洗い清めるのがあたりまえなんだとか。

でもさっき見てたら、ウンチしたあとおたく左手じゃなくて右手でトイレの砂掻き掻きしてたけど、それだとおたくの不浄は右手ってことにならないの?

謎の既確認生物

これって猫面オットセイ?猫面魚?猫面ツチノコ?否々、脚が退化しちゃった猫?でもなくて香箱座りするただの猫。

で何かあっても即座に猫パンチで応戦できないノーガードのこの姿勢、安心しきっている時のリラックス姿勢って言われてはいるけど、何故にここまでご丁寧に脚を畳んで仕舞い込んじゃうのかそこんところは謎。

誇り高き自由生活者

長女が餌やりや避妊・去勢手術などして面倒を見ているこの野生味溢れる野良猫達は、雪が降り積もり寒さ厳しい冬の間だけは自宅玄関内の三和土に設えてやった特設ダンボールハウスをこうして寝床にしているらしい。

そういう言わば人様の軒下を借りての一宿一飯の恩恵には与るものの、こちらがどう誘ってもそこから奥には決して入って来ようとはしないって言うから、凡そその遠慮がちな振る舞いや潔さはまったくもってあっぱれ。

そんな風に庇を貸しても母屋を取られる心配なんてない彼らのような存在は、昨今の物騒な世の中では実に貴重ですなんて無理にこじつけなくても、人と猫とは元々そう言う付かず離れずの共生関係だったんですけどね。

五方向への密着願望

かろうじて潜り込めるような狭い巣穴の口から外の気配を察知できるよう顔だけを覗かせていれば、差し当たり巣穴内部の上下・左右・背後の安全は担保されるため、そこに体を密着させているだけで自ずと安心感が得られたであろう古の猫達。

そんな野生の時代と同じように『頭隠して尻隠さず』ならぬ『尻隠して頭隠さず』の体で、布でも紙でもはたまた人肌でも何かに包み込まれるように肌を密着させていれば、それだけで現代の猫達だって大いに安心感が得られるってもんですよ。

猫は固体であり液体でもある

最近『猫は液体である』ってキャッチコピーとともに、金魚鉢のようなガラス容器に猫が全身をスッポリ入れちゃうテレビCMが時々流れていますが、うちの猫どもは概ね体が固いか肥満かでガラス容器には収まりそうもないからこれは無理でしょう。

でも融解した液体は無理でも凝固した固体ならいけそうなんで、できれば寒天で固めた細工羊羹みたいに猫が寝転がってるだけの『猫は固体である』バージョンの続編を作るとか、そういう思いっきり安直なCMの企画があったら出演オファー下さい。

その場合のうちのおすすめがこれですけど、頃合いの固まり具合で年輪模様も美しい杢目羊羹みたいな、実にもってテレビ映えのする立派な個体、もとい固体でしょう!?

続・冬のアイス饅頭愛

決して冬の寒さをナメてる訳じゃないしヤケクソになってる訳でもなくて、こうやって一心不乱に舐めていれば取り敢えず部屋が寒いのは忘れて暖かくなれるからだそうです。

と言う訳で、即刻「すみませんでした。すぐに部屋暖かくしますので」からの平身低頭。でも正直言って好きなだけでしょ。