秋の訪れを示す三態

このお方の場合、猛暑の夏を凌いできたへそ天が、肌寒の秋を迎える頃には徐々にへそが隠れるように形態変化し、やがて冬の炬燵生活に向けて背が丸くなるのがお分かりいただけたでしょうか。

放熱から保温へ

ハーフ丈のスウェットパンツからロング丈のパンツへ衣替えした途端、いち早くそれを纏ったわたくしの短足に密着し、体感温度をコントロールして肌寒さに対応しようとするひと。

血行不良気味でいたって温もりに乏しい年寄りの足だろうと、この際背に腹はかえられないそうですが、夏場の生足の時は見向きもしなかったのにね。

へその下充電中

ソファーに腰掛けたりするとどこで何をしていても目ざとく見つけ、必ずと言っていいほど下腹辺りに乗ってきて居座るのは何故か男子連中ばかり。

どうやら体のエネルギーの中心である臍下(丹田)に密着し、そこから充電スタンドよろしく元気を充電しちゃおうという魂胆らしいのだけど、女子がそれしないのが不思議。

落語「湯屋番」の気分

噺に出てくる若旦那とか、昔の男はこぞって銭湯の番台に座るのが夢だったようですけど、昨今の銭湯事情に鑑みれば今更ながらその願望から抜け出せないわたくしは、今の時代にあってはもはや絶滅危惧種的存在。せめてそれならばと内風呂の番台に座ってみたらば、入湯客は女子供の子供の方だけで、湯屋番どころかわたくしは夏休みの小児プールの監視員か!

夫唱婦随と婦唱夫随の二頭立て

夫の言いなりの亭主関白でも妻の言いなりのかかあ天下でもない、両者が互角に言い合える関係を、仲睦まじい夫婦の理想像としてきたそうですが、傍目には両雄並び立たずといった感ありで、結局は妻が勝って婦唱夫随になっちゃってますけど。

陰翳礼賛

この方、別に陰日向のあるひとってわけじゃありませんけど、敢えて顔周りの影を消しちゃう女優ライトとか使うのが嫌いで、谷崎潤一郎好みの日本的美意識や芸術的感性が大事なんだそうです。

なんて言ってますけど、それほど大層なもんじゃなくて単に暗がりが好きなのね。

顎乗せられたい

普段からよく目にするのが、猫がお気に入りのベッドの縁などに顎を乗せてまどろむ仕草。でもってその行動の背景には、とりわけ愛着がもてて安心できる場所を求める心理があり、顎を乗せる行動は、そのような安全でお気に入りの場所をそこに見つけた時の満足感の表れなのです。

これって人の場合でも、顎を相手の肩などに乗せる行動は、相手を深く信頼して心を開いている証であり、その背後には愛情や親密さを求める心理があるって点では、猫も人も似たようなものですね。

頭温めちゃダメ

体全体の血液の循環を良くするには、足を温めて頭を冷やす「頭寒足熱」が良いとは言ったけど。

どこをどう間違ったら「頭隠して尻隠さず」になるのか、そこで尻だけ出してる君教えて頂戴な。

コスパの良さで勝負

実家であるうちの猫ハーレムを常日頃からライバル視し、何かにつけて対抗心を燃やしてる長女宅の猫ハーレム。

早々と冬恒例の猫団子で勝負を挑んできたけど笑止千万。無駄に電気食うホットカーペットはコスパ悪すぎ、温ぬくすぎてこんな具のバラけた団子汁みたいになってちゃ勝てません。

それに比べたらうちの暖か電気毛布、なかなかの省エネぶりで言ってるほどには暖かくないもんだから、しっかり暖たまりたいならみんなでくっつこうからの、こりゃ暖かいわってなってコスパ最強ゲット。

うちの猫団子に勝ちたかったら、こういうとこ見習いなさい。